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区議会活動
5会派による区民生活を支援する補正予算の策定及び実行に関する緊急要望
連休明けの5月7日、5会派による「区民生活を支援する補正予算の策定及び実行に関する緊急要望」を区長に提出しました。
2020年5月7日
新宿区長 吉住 健一 様
日本共産党新宿区議会議員団
立憲民主党・無所属クラブ
社民党新宿区議会議員団
スタートアップ新宿
ちいさき声をすくいあげる会
区民生活を支援する補正予算の策定及び実行に関する緊急要望
新型コロナウイルス感染症は未だ収束せず、区民の感染確認者数も300人を大きく超える事態となっている。コロナ禍の影響が拡大し、新宿区民の生活環境が厳しくなる中、政府は緊急事態宣言の期間を2020年5月31日まで延長した。このことにより、経済活動がさらに縮小し、区民がおかれた生活状況はますます悪化している。また、令和2年3月2日から開始された区立学校の休校期間が少なくとも5月31日まで継続することとなり、児童生徒は約3か月近くにわたって学校での教育を受けることができない事態となっている。新宿区は、4月30日付で、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、総額約384億1540万円の補正予算(令和2年度一般会計補正予算(第3号))を区長の専決処分により成立させた。このうち約359億4496万円は国庫支出金を財源とする特別定額給付金及び子育て世帯臨時特例給付金に係る事業費であるが、残りの約24億7040万円は、財政調整基金繰入金を財源とする区内事業者を対象とした融資資金の貸付事業及び店舗等家賃減額助成に要する経費である。
区は、2018年度決算時点で約303億円の財政調整基金を積み立てており、リーマンショックをも超える現下の情勢において、区内事業者の窮状を救う目的でこれを取り崩すること自体は、財政調整基金の本来の役割に沿うものである。他方で、区民の中には生業を失い、あるいは大幅な収入減に陥ったために日々の生活費を賄うことが困難な方も多く生じている。また、長期間にわたって学校での教育を受けることができない児童生徒の学習環境について、保護者を含む多くの区民が不安と危惧を抱く状況にある。
新宿区は、こうした区民の生活及び児童生徒の学ぶ権利を守る目的でも、区民の貯金ともいえる財政調整基金を取り崩して補正予算を策定し実行すべきであることから、下記の通り強く要望する。
記
1.新型コロナウイルス感染症の影響で生業を失い又は大幅な収入減に陥った世帯(一人暮らしの学生を含む)に対する生活資金支援を実施すること。具体的には、区独自の給付金事業を創設することが考えられるが、これが困難であれば社会福祉協議会の区補助事業である応急小口資金貸付事業について、貸付要件(「借入の目的」、「返済の見込みが確実な収入があること」及び「未払い、未契約の費用であること」等)の緩和並びに貸付上限額の拡大を行い、あるいは区独自の生活資金貸付事業を創設すること。また、住居確保給付金事業については、国の方針により要件緩和及び拡充がなされてきたところであるが、より多くの区民がこれを利用できるよう、さらなる周知に努めること。2.区立学校の休校中に児童生徒が家庭におけるオンライン学習を行うことができるよう、ネットワーク環境及びICT端末を有しない児童生徒の世帯に対して通信環境を整備するとともに、教員と児童生徒との相互コミュニケーションを含むICTを活用した双方向型教育プログラムを準備し、早急にこれらを提供すること。
3.区立学校の休校中に児童生徒が確実に昼食を取ることができるよう、希望者に対する昼食提供を行うこと。特に新型コロナウイルス感染拡大や食中毒の危険を回避するために学校給食施設を利用することが困難であれば、区内事業者等から弁当やテイクアウト方式での昼食を購入する費用を助成するなどの方法を検討すること。
4..新型コロナウイルスの感染は区内の高齢者施設入所者でも確認され、家庭内感染による子どもの感染も確認されている。一方で、陽性の自宅療養者が100人を超える事態が続いている。検査(PCR・抗体)、治療の体制をさらに充実し、医療機関及び介護・福祉施設従事者の検査を推進すること。保護者が感染した際に子どもを預かる体制を早急に整備し、自宅療養者の解消と当面の生活支援体制を早急に確立すること。
5.上記の施策を含む区民生活を支援する目的での補正予算を成立させ、実行するために、早急に臨時議会を招集すること。
以上
2020.05.11 更新