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    2022年第3回定例会 あざみ民栄議員が一般質問を行いました

    9月21日の本会議であざみ民栄議員は下記の項目について一般質問しました。

    1.西武新宿線高田馬場駅・中井駅間の開かずの踏切対策と下落合駅・中井駅のホームドア設置について

      ※正式な会議録ではありませんが、概要をご紹介します。 

      ※質問の項目をクリックしていただくとPDFファイルをご覧になれます。

     

     

    (あざみ民栄議員) 日本共産党新宿区議団のあざみ民栄です。
     西武新宿線高田馬場駅・中井駅間の開かずの踏切対策と、下落合駅・中井駅のホームドア設置について質問します。

     新宿区は今年度、西武新宿線の開かずの踏切対策を検討するため、500万円余の予算を計上しました。区は「西武新宿線高田馬場駅から西側の区内区間の14踏切は、全ていわゆる開かずの踏切となっており、路線バスの運行に支障をきたすなど、地域の方々の日常の暮らしや災害時の活動にとって大きな課題となっている。下落合駅西側直近の上落中通りの踏切では、ピーク時の遮断時間が1時間のうち50分にも及び自動車等の渋滞が発生している」と現状認識を示しています。まさに近隣住民のみなさんにとっては長年にわたり耐えがたい状況にあるのです。
     私は地域のみなさんと一緒に、5月と6月の2回、朝の下落合駅の踏切待ちの方たちにアンケートを行い、34人の方に回答をいただきました。多くの方が「踏切が閉まっているときに無理に渡るなど危険行為を見たことがある」と答え、ほぼすべての方が「開かずの踏切を早く解消してほしい」と答えました。具体的には、「この踏切でロスしている時間をトータルするとかなりのもの。ばからしくなったのもあり他区に転居することにした。保育園のお迎えに遅れると保育料が加算されるので困っている」、「遅刻を免れるため駅の中を通らせてもらったが本当に苦痛。待つときは20分待つ。運試しのよう」、「車も人も障害者も老人もみんなが渡れず、渡るときにひやひやしながらいつも真剣に渡っている。ここはこういう所と思っていないと非常に危険」など、不満と怒りの声があふれました。  区は今年度、「高田馬場駅から中井駅間の連続立体交差化の再検討」のため周辺道路の交通の影響等について調査を行うとしていますが、どのような調査を行い、連続立体交差化の再検討を今後どのようなスケジュールで行うのかお示しください。
     開かずの踏切解消に向けては区民のみなさんと一緒に気運を高め促進していくことが大切だと考えます。中野区には「西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟」が2004年から活動しています。区民・議会・区が一体となり、町会連合会、商店街連合会、小中学校PTA、バス・タクシー会社など20団体が加盟し、国土交通省や東京都、西武鉄道などに要望活動を行っています。新宿区でもこうした取り組みが必要と考えますがいかがでしょうか。
     地域のみなさんからは「新宿区が連続立体交差化に前向きになってくれたのはよかったが、完成には時間がかかるので、それまでの間の対策も考えてほしい」との声を多数いただいています。1つは、アンケートでも複数の方から提案があった「歩道橋の設置」です。高田馬場駅と下落合駅の間に、平行する新目白通りと西武線をまたぐ氷川前歩道橋があります。この歩道橋は1976年完成ですが、その前年に踏みきりで死亡事故があり地元から緊急対策を求める声が上がり、当時東京都が新目白通りに歩道橋を整備中で、それを延長して西武線を跨ぐかたちにできないかと検討し、新宿区が西武鉄道の土地を借りて整備したそうです。こうした例も参考に、連続立体交差化実現までの対策として、自転車も利用できるエレベーター付きの歩道橋の設置を検討すべきと考えますがいかがでしょうか。
     2つめの連続立体交差化実現までの対策として、踏切利用者に下落合駅構内の通行を許可することについてです。下落合駅は南口と北口の改札があり、構内は線路を跨いだ通路があります。児童の通学を見守る学童擁護員の方にお話を伺いました。多くの子どもたちが踏切で足止めされ遅刻が常態化しているそうです。低学年の子は始業時間を守れないことが心理的に大きな負担となっており、高学年では遅刻を繰り返しているため時間を守って行動する習慣を失いかけている子もいるそうです。国土交通省は2008年に「駅構内通路を利用した『開かずの踏切』対策に関する実証実験」を西武新宿線都立家政駅で行いました。駅構内を利用した人の理由として最も多かったのが「踏切待ちの影響を受けずに通行できる」、その感想として最も多かったのが「踏切を通行するよりも速く通行できた」でした。「鉄道利用者以外の人が駅構内を利用すること」について、鉄道利用者の8割以上が好意的な回答をしています。新宿区として開かずの踏切で困っている方に無料または入場券より低廉な「通行券」を発行することを西武鉄道に求めてはいかがでしょうか。また、先ほど述べた通学中の児童生徒の状況を把握し、少なくとも子どもたちについては駅構内の通行を許可するよう西武鉄道に求めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
     最後に、下落合駅と中井駅のホームドア設置についてです。西武鉄道は、ホームドアなどのバリアフリー設備の整備を促進するため、国土交通省が創設した鉄道駅バリアフリー料金制度を導入し、2023年春からの開始をめざすとしています。普通運賃の値上げ額は10円で、通勤用定期運賃については、1か月用600円、3か月用1,710円、6か月用3,240円を加算すると報道されています。今後の具体的な整備駅については検討中とのことであり、この機に新宿区として西武鉄道に対し、中井駅と下落合駅にホームドアを早急に設置するよう改めて求めるべきと考えますがいかがでしょうか。
     以上、答弁願います。

     

    (都市計画部長) あざみ議員のご質問にお答えします。
     西武新宿線高田馬場駅・中井駅間の開かずの踏切対策と下落合駅・中井駅のホームドア設置についてのお尋ねです。
     はじめに、開かずの踏切による周辺道路の影響調査についてです。
     開かずの踏切対策として連続立体交差化を実現することは、交通渋滞を解消し、地域の活性化や防災性の向上にとって重要なものと考えています。このため、今年度は、渋滞長調査や踏切迂回車両の交通量調査など、今後の取組を検討するための基礎的なデータを収集する調査を実施しています。連続立体交差化の再検討のスケジュールについては、この度行っている調査などの結果を踏まえ、今後関係機関と協議を行っていく中で定めていきます。
     次に、開かずの踏切解消に向けた要望活動についてです。
     ご指摘のとおり、開かずの踏切解消に向けては、区民のみなさんと実現に向けて気運を高めることなど、関係者が共に協力していくことが必要であると考えています。このため、今後、協力のあり方について、他地区の事例を参考にするなど検討していきます。
     次に、連続立体交差化実現までの対策として、歩道橋の設置を検討することについてです。
     連続立体交差化の実現には多くの時間を要するため、それまでの間の踏切対策を検討することは重要であると考えます。これまでも区は、踏切の安全性の向上や遮断時間の短縮など、踏切対策について西武鉄道に働きかけ、高規格な障害物検知装置などが導入されてきました。今後も、ご指摘の歩道橋の設置を含め、実現が可能な対策を検討していきます。
     次に、踏切利用者に下落合駅構内の通行券の発行を西武鉄道に求めることについてです。
     西武鉄道との協議の中では、「通行券の発行により、通行者数の増加が想定されることから、駅構内の安全確保のために係員の増員が必要となるが、人員を増やすことは困難である。」と聞いています。区としては、安全確保に懸念がある取組を行うことは適切でないため、現時点で西武鉄道に通行券の発行を求めていく考えはありません。
     次に、下落合駅及び中井駅のホームドア設置についてのお尋ねです。
     これまで区では、西武鉄道に対してさまざまな機会を捉えて、下落合駅及び中井駅のホームドア設置について要望を行ってきました。ご指摘のとおり、西武鉄道は国土交通省が創設した鉄道駅バリアフリー料金制度を2023年から導入する予定です。この制度を活用して、2030年度までに92駅中、新たに23駅62箇所にホームドアを設置することとしており、駅名については公表されていない状況です。区では、下落合駅及び中井駅のホームドアが早急に設置されることを目指し、この鉄道駅バリアフリー料金制度を活用したホームドア整備駅となるよう引き続き働きかけてまいります。

     

    (教育次長) 次に、下落合駅の踏切を通学中の児童・生徒の状況把握についてです。
     教育委員会では、西武新宿線下落合駅の踏切を利用する児童・生徒は、区立小学校2校14名、区立中学校1校3名の計3校17名いると把握しています。該当する児童・生徒が通う学校においては、踏切により止む無く始業時間に遅れた場合でも遅刻扱いとしない対応を取るとともに、始業時間を守れないことについては、児童・生徒の心情に配慮しながら、教職員による声掛け等を行っています。
     次に、子どもたちの駅構内の通行許可を西武鉄道に求めることについてです。
     踏切は区立学校に通う児童・生徒に限らず、様々な方が利用されています。そのため、教育委員会として、区立学校の児童・生徒のみ駅構内の通過を許可するよう西武鉄道に求めることは考えていません。

    区議会活動 | あざみ民栄

    2022.10.17 更新

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