新型コロナウイルスから区民の命とくらし・営業を守るための申し入れ（その１１）

２０２１年７月３０日、９項目の新型コロナウイルスから区民の命とくらし・営業を守るための申し入れ（その１１）を行いました。

※下記のデータをクリック頂くとPDFファイルがご覧になれます。

新宿区長 吉住健一 殿
新宿区教育委員会教育長 酒井敏男 殿

新型コロナウイルスから区民の命とくらし・営業を守るための申し入れ（その１１）

２０２１年７月３０日　　　
日本共産党新宿区議会議員団
日本共産党新宿地区委員会　

　菅政権は７月１２日、東京都に４回目の緊急事態宣言を発出し、酒類を提供する飲食店などに厳しい要請を行う一方で、多くの専門家がコロナ対策に逆行すると警鐘を鳴らしたオリンピック開催を強行しました。その結果、東京都の感染者数は過去最多を更新し続け、３０代～５０代の重症者と死亡者が増え、デルタ株の拡大で子どもの感染も増えるなど極めて深刻な状況です。新宿区も直近１週間の感染者は５２１人、人口１０万人あたり１５０人を超え、治療を受けることが出来ない自宅療養者が急増しています。子どもの施設を介したと思われる２０人を超える感染事例も発生していますが、施設関係者全員の検査は行われず、クラスターの認定もされていません。感染者周辺の検査はもとより、感染封じ込めのための大量・頻回のＰＣＲ検査が必要です。
　コロナ対策として政府が唯一推進してきた新型コロナウイルスワクチン接種については、ワクチン供給が滞り、集団接種も個別接種も予約がほとんど出来ないため、６０歳以上では７７．８％が１回目の接種ができていますが、６０歳未満の接種対象者では１６．４％しか接種できていません。そのため基礎疾患のある方や障害者の方でも未接種の方が多く残されています。ワクチンを必要量確保し、一刻も早く予約受付を再開して区民の不安を解消することが求められています。
　区長は区議会臨時会を招集し本日開催されますが、職域接種を活用したエッセンシャルワーカーや飲食店で働く方へのワクチン接種の実施を含む補正予算が提案されており、これ自体は私たちが要望してきたことであり評価するものです。しかしながら、１年半余に及ぶコロナ禍で苦しむ区民・事業者にとっては不十分と言わざるをえません。新型コロナウイルス感染を収束させるための対策と補償、区民を支える施策を実施するための補正予算の編成が求められます。よって、以下の事項を要望いたします。

記

１．東京を中心とする首都圏での新型コロナ感染者の急増を受け、住民の命とくらしを守るため、メイン会場である国立競技場のある自治体として、東京オリンピック・パラリンピックを今からでも中止するよう国・都・組織委員会に求めること。

２．子どもたちをパラリンピックの観戦に動員する学校連携観戦等は直ちに中止すること。

３．基礎疾患の方や６５歳以下の現役世代へのワクチンを直ちに確保し、速やかに接種できるようにすること。また６５歳未満の障害者に対するきめ細かな接種を行うこと。

４．ワクチンの電話予約については有料のナビダイヤルから、無料のフリーダイヤルに変更すること。高齢者支援課、障害福祉課などで個々を支援する体制を整えること。

５．１人でも感染者が出た事業所・施設では区として対象者を限定せず速やかにスクリーニング検査を実施すること。無症状者を対象とする大規模なＰＣＲ検査を早急に行うこと。そのために区が持っているＰＣＲ検査のキャパシティを最大限活用すること。デルタ株などの変異種の全数検査を実施すること。

６．急増している自宅療養者への支援について、特に小さな子どもや高齢者のいる世帯には都のフォローアップセンターが行う食料品等の配布に加え、子どもや高齢者に必要な食料品等の配布、パルスオキシメーターが都から届かない世帯への貸与など、きめ細かい支援を実施すること。

７．くらし・営業に対する区独自の支援策を新たに実施すること。店舗テナントを直接支援する家賃助成を実施すること。

８．コロナ禍で長時間家で過ごす区民を猛暑・酷暑から守るため、エアコン等がない世帯に対し購入費助成を行うとともに、エアコンを持っていても経済的な理由で使用を控えることがないよう低所得世帯電気代の補助を早急に行うこと。

９．以上の事を実施するため、更なる補正予算を直ちに編成し、８月にも区議会臨時会を招集すること。

以上

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2021.08.02 更新