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区議会活動
2013年第2回定例会 一般質問
西武新宿線中井駅の工事と(仮称)「まち歩きコーナー」設置についてと 妙正寺川沿い道路の事故防止と「水とみどりの散歩道」整備について
(質問)はじめに、西武新宿線中井駅の工事と(仮称)「まち歩きコーナー」設置について区長に伺います。
新 宿区落合第五小学校体育館において、新宿区と西武鉄道による西武新宿線中井駅周辺整備計画案について説明会が行われました。私が、2012年第2回定例会 の際に提案しましたように、多くの住民のみなさんの参加が出来るような会場の設定や周知について配慮いただきました。参加した住民の方からは、バリアフ リー化が進むことについて期待が高まると同時に、開かずの踏切解消の切り札として示されてきた南北自由通路について工期が2年から5年へと延びたことにつ いて、非常に残念な思いが広がっており、多くの方が説明会でも強く要望された「臨時北口改札の設置」が切望されています。こうした要望を受け、長年この問 題に取り組んでこられた「中井駅にエレベーター・エスカレーターを設置する会」の皆さんが西武鉄道に対し、「臨時北口改札の設置」を5月12日申し入れた とのことです。
さて、工事が進むにつれて住民・駅利用者に困ったことが起こって来ております。工事発注者の新宿区として、西武鉄道・西武建設に対し働きかけていただくべきと考え、以下3点を質問します。
第1に、ポストと郵貯ATMの問題です。西武新宿線中井駅入り口にはポストが設置され、駅利用者だけではなく近隣の皆さんが利用されていました。ATMについても同様です。ポストについては十分な周知もなく撤去されたことに困惑が広がりました。郵貯ATMについては2台のATMが撤去されましたが、至近の坂上の上落合郵便局にはATMが1台しかなく長蛇の列ができることもしばしばです。ポストとATMについて現 在でも設置が可能に見える箇所もありますが、なんとか工夫して設置ができないでしょうか。同時に、今後工事箇所の移動などの予定もあるようです。工事の影 響を受けない箇所の見通しができるようであれば、工事完了後の5年後ということではなく、可能な限り早めの設置を行うよう働きかけるべきと考えますがいか がでしょうか。第 2に、案内・周知の問題です。工事の進捗につきましては、説明会で使用された図を元に概要がわかるように駅構内には掲示されてはいます。ただ、「詳しい状 態がわからない」「掲示されているものを見てもわかりづらいので持ち帰れるようなものがほしい」などの声が出されています。新宿区として、西武鉄道・西武 建設に対し案内・周知を丁寧に行うよう求めるべきと考えますが、ご所見を伺います。
第3に、(仮称)「まち歩きコーナー」の設置についてです。中井駅は、林芙美子記念館や作家の足跡を辿るまち歩きの 拠点として、また大きく発展した「染めの小道」の中心として賑わいが創出されています。現在進められている、駅整備につきましては、西武鉄道に働きかけ、 街あるきや観光の拠点となる(仮称)「まち歩きコーナー」を設置できるよう、新宿区が働きかけるべきと考えますが、御所見を伺います。
次 に、妙正寺川沿い道路の事故防止と水とみどりの散歩道整備について伺います。妙正寺川沿い道路は、哲学堂公園から神田川に合流する地点まで、断続的ではあ りますが水と緑の散歩道として、新宿区の基本構想、都市マスタープラン、実行計画の中にも位置づけられる「歩きたくなる街新宿」を演出しています。
こ の道路の中で、落合公園から落合第五小学校までは、インターロッキングによって敷き詰められていますが、ブロックが抜けや陥没が起こることがしばしばで す。当然、西部工事事務所に連絡すれば迅速に危険がないよう対応していただいていますが、「イタチごっこだ」「高齢者が増えているのに躓いては危ない」と の声が出され、一部はせっかくのインターロッキングを無味乾燥なアスファルト敷にしています。理由は何点かあるようで、同種のブロックがない、地質の問題 が有り陥没が起こる等と伺っております。ただ、東京都の水害対策工事にともなって施行された四村橋~水車上橋の箇所については、上記のような点がクリアさ れ、きれいにインターロッキング敷がなされ、「水とみどりの散歩道」との案内板が設置され、多くの方のウォーキングコースとなり、まさに「歩きたくなる」 道となっており、全面的な整備が期待されています。よって、以下3点について伺います。
ま ず、第1は今後の整備方針と計画についてです。都市マスタープラン地区別まちづくり方針は、地区協議会ごとにまちづくり方針をボトムアップしてつくられ、 地域の要望が取りまとめられたものです。落合第二地区まちづくり方針の中では、「住み続けられるみどり豊かなまち落合」をかかげ、3(1) 都 市の骨格に関するまちづくり方針②妙正寺川を新宿の外周を囲む「水とみどりの環」と位置づけ、水に親しめる空間や自然を感じることができる連続したみどり の骨格を形成していきます(2)地域のまちづくり方針4)みどり・公園②水とみどりの散歩道の整備を進めます・妙正寺川沿いを、護岸工事と併せて、親水性 に配慮した散歩道として整備していきます、としています。そこで区長に伺います。妙正寺川沿い道路を「水とみどりの散歩道」として整備することについて、今後の方針と計画について、お聞かせください。
第2に、第1の質問にも関連しますが、「水とみどりの散歩道」整備には、東京都の河川改修の考え方や工事計画が大きく影響すると考えます。一体に工事する ことが理想的とは考えますが、河川改修が至近に計画されていないとすると、「水とみどりの散歩道」として先行して整備することも検討すべきと考えますが、 ご所見を伺います。
最後に、危険防止についてです。現在の道路において、凸凹ができ陥没がしばしば起こることは、冒頭述べた通りですが、地質の問題は、如何ともしがたいもの です。応急的な対応は迅速にしていただいていますが、「事故が起こってからでは遅すぎる」とのお声もあります。抜本的な対策を講ずべきと考えますが、区長 のご所見を伺います。
(答弁)川村議員のご質問にお答えします。
西武新宿線中井駅の工事についてです。
初めに、西武新宿線中井駅南北自由通路の工事に伴い撤去したポストと郵貯ATMを、可能な限り早く設置するよう働きかけるべきとのお尋ねです。中井駅に以前あったポストと郵貯ATMについては、南北自由通路の工事に伴い仮の改札と通路を設置するため、撤去したものです。区では、5月末に地元の皆様からいただいた要望を受け、西武鉄道に対し、ポストと郵貯ATMの設置について要請しました。ポストに関しては、工事等の支障とならない場所に設置することで、現在ポストの設置者と調整しているところです。一方、郵貯ATMについては、設備やセキュリティーなどの問題から、仮設置は困難とのことですが、工事完了を待つことなく、可能な限り早い段階で設置できるよう、関係者に働きかけていきます。
次 に、西武鉄道に対し、工事の進捗について丁寧な案内や周知を求めるべきとのお尋ねです。南北自由通路は、商店街や住宅に近接する場所で、長期間にわたる工 事を行うことから、周辺住民や駅利用者等の理解を得ながら進めていく必要があります。このため、工事内容について丁寧な案内や説明を行うとともに、皆様か らご意見やご要望を伺っていくことが大切であると考えています。区としては、西武鉄道に対し、工事内容やご意見・ご要望の受付窓口などについて、掲示板の 工夫や配布物などにより、分かりやすくお知らせするよう、指導しているところです。引き続き、南北自由通路の工事が、周辺住民や駅利用者にご理解いただ き、適切かつ安全に行われるよう西武鉄道を指導していきます。次に、まち歩きや観光の拠点となるコーナーの設置についてのお尋ねです。区では、公益財団法 人新宿未来創造財団と連携し、区内の鉄道駅、ホテル、歴史・文化施設などに、観光案内拠点「歩きたくなるまち 観光案内所」を設け、観光マップなどを配布 しています。西武新宿線中井駅をはじめ、落合地域の歴史・文化施設などを案内拠点と位置付け、マップやチラシ等を置き、まち歩きや地域の魅力の発信に努め ているところです。この度の中井駅周辺整備にあたり、観光案内拠点について、訪れた方々にさらにわかりやすくご案内できるよう西武鉄道と調整してまいりま す。また、「染の小道」のイベントにつきましても、染の小道実行委員会から西武鉄道にご協力をお願いし、イベント開催時には、駅構内における「まち歩き コーナー」を設けているところですが、今後も更なる充実が図られるよう、実行委員会とともにお願いをしてまいります。区は、多くの人が新宿の魅力を再発見 し、新宿のまちに愛着や誇りを持っていただきたいと考えています。今後も、地域のお祭りや商店街との連携をさらに強化し、地点と地点を線で結び「歩きたく なるまち新宿」の実現を目指してまいります。
次に、妙正寺川沿い道路の事故防止と水とみどりの散歩道(みち)整備についてのお尋ねです。
は じめに、整備方針と計画についてです。区はこれまで妙正寺川沿いの区道を水とみどりの散歩道としてタイル舗装や景観に配慮した転落防止柵などを整備してき ました。また東京都が河川改修に伴い取得した用地を活用し、植栽や装飾街路灯などの設置により散歩道を整備してきました。今後は、西武新宿線中井駅付近の 栄(さかえ)橋(ばし)から寺済(じさい)橋(ばし)までの約180メートルの未整備区間について、中井駅周辺の整備事業の中でカラー舗装や転落防止柵の設置を行っていく予定です。また、区が水とみどりの散歩道として先行して整備することは、用地取得など財政的な負担が大きいことから考えていません。
次 に、危険防止についてです。水とみどりの散歩道は整備後約20年経過しているため、ブロックのはがれや、落ち込みなどが見られる箇所もあります。直ちに抜 本的な対応が必要とは考えていませんが、今後、日常的な点検を行い、水とみどりの散歩道にふさわしい補修を行ってまいります。
2013.06.11 更新